静スソ備忘録

日々の発見・外出先での情報に重きを置きます。

#117 東海道新幹線 時代とともに進化

皆様こんばんは。今日は東海道新幹線 開通50周年という事で、新幹線 N700系をご紹介してまいります。
 
イメージ 1
写真:東海道新幹線の顔・N700系(Z26編成) @東海道線 東静岡駅付近(東静岡大橋)
N700系新幹線は、かつての100系・300系の置き換えとして、8両/16両×144編成(今年9月まで JR東海:0・1000・2000番台 97編成、JR西日本:3000・4000・5000番台 36編成、JR九州:7000番台[8両] 11編成)が導入されています。その背景は、航空路線との競合による高速性能や東海道区間の運行本数の増加・同区間のデジタルATC(自動列車制御)の導入にあります。本系列からは、これまでになかった試みがなされているとの事ですが、以下の通りです。
 
・車体傾斜装置の導入
東海道新幹線のきついカーブ(半径2500m)でも、速度維持(270km/h)が可能に。
・車両性能の向上
→最高速度300km/hでありながら、初動の加速を313系電車並の2.6km/h/sとし、ブレーキ装置(ディスクブレーキ)をより強化。
・車内サービスの充実
→新幹線内のデッキ全てに、防犯カメラを設置し、非常時以外のドア操作(いたずら)防止と共に、犯罪抑止の効果が期待される。化粧室は奇数号車(東京寄り)にあり、男女共用では洋式トイレ(11号車はオストメイト対応)に統一。客室内は全席禁煙(700系は15号車のみ喫煙可能)とする代わりに、4箇所に喫煙ルーム(普通車:3・7・15号車/グリーン車:10号車)が設置。
・行先表示は全てフルカラーLED
→700系(西日本所属は除く)までは、幕式(アナログタイプ)であったが、本系列ではE233系電車同様、(車外では)種別(こだま:青色・ひかり:赤色・のぞみ:黄緑色)・行先・停車駅案内が一体となっている。又車内の案内表示機では、ドアの開閉方向(駅到着前)の表示がなされるようになる。東海道区間では、東京~新大阪間で、無線LANでインターネットが使用可能。
 
 
イメージ 2
写真:N700系を更に発展させた新幹線、N700A(G6編成)  @静岡駅周辺(歩道橋)
正確にはN700系1000番台(以下、N700A)と呼称されます。N700Aは、700系の老朽化に伴い置き換えられ、現在JR東海所属はG1編成からG16編成(西日本はF1編成)が導入されています。ご覧の通り、車体横には「A」が大きめに書かれていて、離れた所からでも分かりやすいデザインとなっています。基本は初期のN700系をベースとしていて、車内・車両の足回りを少し改良した造りとなっています。その改良点についてですが、以下の通りです。
 
・ブレーキ装置の強化
→初期のN700系(0・3000・7000番台)、ディスクローター(車輪回転軸)の内周にボルトが締結されているが、本車両では同部分の中央にボルトが締められ、ブレーキ力の強化に伴い、制動距離が短縮される。これにより、異常を検知した際、いち早く停車する事が可能に。
・速度を一定に維持可能に
→最新の自動車では、高速走行時に速度を保つ、クルーズコントロール(定速)機能が、新幹線で初めて採用。上り勾配や遅延回復の時に重宝し、所要時間維持にも役立っている。
・車内が更にグレードアップ
→人間工学に基づき、座席の背もたれとヘッドレストが改良され、客室の床に吸音材を取り入れることにより、電動車両でも音が静かになる。照明については、客室のみならず、化粧室(トイレ)・洗面所にも、省エネのLED照明が導入。
 
なお本系列の0・3000番台では、N700Aと同等の機能に統一するため、全編成を対象に順次改造(2000・5000番台化)されています。改造といっても、ロゴ・ブレーキ装置の変更、定速装置の追加と、見えない変化に過ぎません。
 
【予告】
明日2日(木)は、誠に勝手ながらブログ更新を休止させて頂きますので、ご理解・ご協力の程お願い致します。ただし閲覧・コメントは可能です。(承認制の記事のコメント受付は金曜日からとなります。)