静スソ備忘録

日々の発見・外出先での情報に重きを置きます。

#856 【緊急特番】惜別乗車 小田急ロマンスカー VSE50000形(その1)

皆様こんばんは。静スソと申します。

今日3月9日は、語呂合わせでサンキュー(ありがとう)の日で、丁度卒業の時期も乗じて、18年前発売のレミオロメンの曲・『3月9日』にふさわしい日といえます。またこの日は、UNY(ユニー)系列店舗のサンキューデーでして、カード会員は5%引きとなる、イオン系列店舗のお客さま感謝デー同等の得日です。

早速ですが、今日の記事と参ります。今年3月11日(金曜日)に、小田急の箱根観光特急のフラッグシップ的存在の、ロマンスカー・VSE50000形の定期運行が終了となり、今後はイベント用の臨時運行で、来年引退となります。乗車したバレンタインデーは、首都圏もまん延防止対象(期間:3月21日迄)となっていましたが、定期運行終了時期が決まっていましたので、感染状況に留意し、記念の乗車(チケットレス:乗車券はIC利用)となりました。VSEの記事ですが、2回に分けて参ります。その1は、新宿方面に乗車した時に撮影したものとなります。


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【きっちりの乗車は一度きり】乗車区間・列車:特急はこね10号 新宿行き(小田原[OH47]~町田[OH27])

※1枚目:小田原駅10番ホームにて、2枚目:町田駅2番ホームにて

※乗車編成・座席:10号車10番A席(50002F編成)

以前に相模大野駅(OH28)・登戸駅(OH18)では、停車・すれ違いで見掛けましたが、時間の都合上、乗車に至りませんでしたので、小田急小田原線内(複線区間)での乗車については最初で最後となります。比較的長い距離の移動(特急代:¥630)では、これっきりでして、まさかこの日が新宿方面の乗車が最後になるとは思ってもみずでした。因みに今年1月後半から、今春のダイヤ改正まで、感謝の意を込め、各先頭と3号車と8号車の側面(こちらの写真は後日掲載)には、その旨のメッセージが刻まれています。

8号車の通路には、定期運転終了という事で、感謝のメッセージ・四季の写真(VSE50000形の走行風景)と共に、平成の時代を築いたVSE(50000形:10両)と令和の時代を担うGSE(70000形:7両)の模型同士の並びを、目にする事が出来ました。車内においては、JRのスーパービュー踊り子号ではなかった粋な計らいで、小田急は引退車両こそと云わんばかりの力のいれようが垣間見られました。


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【優雅な観光特急】上:10号車展望席、下:8号車一般席(床は木目調)

VSEは、他のロマンスカーとは一線を画す、完全観光向けの特急列車で、先頭車両前4列が展望席(向きは固定)として発売されています。その事もあり、通勤向け(定員重視)に特化したEXE・EXEα(30000形)とは真逆で、登場同時の最新技術(後述)をふんだんに取り入れた、居心地重視の車両ゆえ、後者とは雰囲気が全く異なっています。

座席は全号車オレンジ色で、テーブルは異なれど、MSE(60000形)と同様、いかにもシンプルな趣となっていて、色からして落ち着いた車内という印象が感じ取れます。また各先頭号車では、GSE同様、展望席の真上辺りに運転台がある事から、乗務員の出入りの際の安全確保として、客室直結の電動梯子なる装置が付いています。

前述の通り、当方は前展望座席の利用で、最前列は争奪戦で埋まっていましたので、前から3番目の座席となりました。コロナ禍ではありますが、前寄りは人気がある事もあり、競争倍率が高い点では仕方ないでしょう。

 

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小田急版 サフィール踊り子号】上:3号車 サルーン席(準個室)、下:8号車 ミニロビー(旧:売店・カフェ)

JR東日本の観光特急・サフィール踊り子号に準じた設備が、VSEの3号車・8号車にあります。3号車は(前述ですが)4人掛けのサルーン席(完全個室ではない)、8号車は車椅子対応トイレ付きで車内販売スペースとなっています。

前者はコロナ禍でも利用可能ですが、飛沫感染防止として飲食時以外のマスク着用が前提となっています。後者ですが、コロナ前までは利用可能でしたが、感染拡大防止として、車販営業が中止となっていましたが、同サービスは実質廃止で終わる事となります。

 

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【前展望は至上の楽しみ満載】

GSE(ロマンスカー)も言える事ですが、前展望席では座席の前に運転台がない為、VSEで、新宿行きは10号車、箱根湯本行きは1号車においては、遮るものがないので、気兼ねなく走行風景を楽しむ事が出来ます。但しそれが実現となるのは、各最前列の4席限定でして、それは狭き門といえるものの、それと引き換えで、この上ない楽しみが待っている事でしょう。

 

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【特徴的なロマンスカー

VSEについてですが、車両連結部分の揺れが少ないといった、他のロマンスカーとは異なる点が挙げられます。それはカーブ通過時の揺れ軽減に繋がる車体傾斜装置・JR東日本E331系で試験的に採用された連接台車が、当系列では採用されています。冒頭でも述べたように、運行開始当初で最新の設備でしたが、後々のメンテナンスが面倒で、コストばかりはね上がるのみという事で、MSE・GSEの後継車両では、これらの採用が見送られています。